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かんずりキムチ

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2008年11月24日

肝性脳症

肝性脳症:hepatic encephalopathy

肝性昏睡度分類
昏睡度Ⅰ:睡眠覚醒リズムの逆転、だらしないなど、
多幸気分や時に抑鬱などの精神症状が出現するが、
あとからでないと判定できないことも多い。

昏睡度Ⅱ :指南力低下、物を取り違える(confusion)、
異常行動、ときに傾眠状態(普通の呼びかけで開眼、会話可)、
羽ばたき振戦が出現しするが、尿・便失禁・興奮状態がない。

昏睡度Ⅲ :しばしば興奮状態またはせん妄状態、
反抗的態度や嗜眠状態などを呈する。
外的刺激で開眼しうるが、指示が入らない。
羽ばたき振戦に加えて、指南力も高度に障害。

昏睡度Ⅳ :昏睡(完全な意識の消失)
痛み刺激に反応する。

昏睡度Ⅴ :深昏睡状態
痛み刺激にも反応しない。

肝性脳症の原因
①高アンモニア血症
アンモニアは大腸に達した蛋白質から腸内細菌のウレアーゼによって
合成されるため、食事の蛋白量にも影響される。
本来このアンモニアは肝臓で無毒化されるはずだが、
肝硬変では、門脈圧亢進による門脈-下大静脈シャントによって
肝臓で代謝されることなく大循環系に流入し、血液中のアンモニア濃度上昇し、
さらに脳血液関門を突破して脳代謝障害を招く。

血中のアンモニア濃度とBBB通過した脳内アンモニア濃度に差が大きいため、
肝性昏睡とアンモニア濃度に一定の傾向あるも検査値上乖離あります。
アンモニアは体内ではNH4+とNH3のかたちで存在しています。
このうち神経毒作用を発揮するのはNH3ですが、検査はNH4+を見てます。
これも検査値と症状がパラレルに変化しない理由にもなります。

アンモニア以外にも原因となるものは、
②GABAの蓄積
GABAの代謝を行う肝臓機能の低下。
③血中の芳香族アミノ酸(AAA:チロシン・フェニルアラニン)の増加と
分枝鎖アミノ酸(BCAA:バリン・ロイシン・イソロイシン)の減少 。
高アンモニア血症時、アミノレバン点滴しますが、
脳内ではそのBCAAを利用して、アンモニアをグルタミンに処理し
脳から放出させています。

肝性昏睡の誘因
便秘・高蛋白食・風邪など感染症・消化管出血・脱水・
過剰の利尿剤・低カリウム性アルカローシスなど

羽ばたき振戦 flapping tremor
上腕を伸展させ手を背屈させると、手が手首から上下に振戦する。

治療
ラクツロース lactulose を30-90ml経口投与して
腸管内の浸透圧を上昇させ排便させる、
アンモニアの腸管内吸収を抑制する。
抗生剤などでアンモニア産生菌を押さえる。
蛋白制限40g以下、分枝鎖アミノ酸(リーバクト、アミノレバン)
肝での酵素活性を高めるため亜鉛製剤。

ラクツロース浣腸:ラクツロース・水200ずつで
  

Posted by かんずりキムチ at 10:16Comments(0)肝臓