2008年11月17日
NT-proBNP
うっ血性心不全・浮腫起こした方に、
酸素投与し利尿剤使用する。
UCG(心臓エコー)で心機能を推定。
昔は、HANP(ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド)を測定。
それがいつのまにか、BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)になっていた。
慢性心不全や急性心不全などモニターする上で、
現在は次第に NT-proBNPになり始めている。
『(ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント)は、
76個のアミノ酸より構成されるペプチドです。
循環血液量の増加や心室壁へのストレスなど、
心負荷の増大により脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体(proBNP)が産生され、
これが蛋白分解酵素によりヒト心臓中で生理活性を持つBNPと
生理活性を有しないNT-proBNPに分解されて血中に放出されます。
健常人のBNPおよびNT-proBNPの血中濃度は極めて低く、
心不全の重症度に応じてそれぞれの血中濃度が上昇しますが、
NT-proBNPは変動幅がより大きく、重症度の判断に役立ちます。 』とのこと。
保険収載されており、いつのまにかHANPがBNPになったように、
BNPはNT-proBNPになっていくでしょう。
酸素投与し利尿剤使用する。
UCG(心臓エコー)で心機能を推定。
昔は、HANP(ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド)を測定。
それがいつのまにか、BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)になっていた。
慢性心不全や急性心不全などモニターする上で、
現在は次第に NT-proBNPになり始めている。
『(ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント)は、
76個のアミノ酸より構成されるペプチドです。
循環血液量の増加や心室壁へのストレスなど、
心負荷の増大により脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体(proBNP)が産生され、
これが蛋白分解酵素によりヒト心臓中で生理活性を持つBNPと
生理活性を有しないNT-proBNPに分解されて血中に放出されます。
健常人のBNPおよびNT-proBNPの血中濃度は極めて低く、
心不全の重症度に応じてそれぞれの血中濃度が上昇しますが、
NT-proBNPは変動幅がより大きく、重症度の判断に役立ちます。 』とのこと。
保険収載されており、いつのまにかHANPがBNPになったように、
BNPはNT-proBNPになっていくでしょう。
Posted by かんずりキムチ at 16:37│Comments(2)
│検査
この記事へのコメント
腎代謝を受けることについてご教授ありがとうございます。
腎障害でNTproBNPが上昇することについて、
RAの患者でのレポートありました。勉強します。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18759301?ordinalpos=2&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum
腎障害でNTproBNPが上昇することについて、
RAの患者でのレポートありました。勉強します。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18759301?ordinalpos=2&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_DefaultReportPanel.Pubmed_RVDocSum
Posted by かんずりキムチ at 2008年12月25日 13:14
小生、利尿ペプチドの研究の片隅にいるものです。
ネットで偶然このブログを拝見させていただき、広範囲のご学識とご見識に感心いたしました。
ところで、BNPとNT‐proBNPですが、あまり知られていない決定的な相違点があります。それは代謝についてで、BNPがその受容体(特にクリアランス受容体)でほとんどが代謝されるのに対して、NT‐proBNPは100%腎代謝であるということです(GFR60位から影響を受けます)。
心臓の検査として疾患や臓器特異性を求めるならばBNPが有用ですし、腎機能も併せて観察するにはNT‐proBNPが役立つように思います。
腎機能が悪くなると心血管系も悪くなるということを考えると、同じ患者で心臓と腎臓の病気が同時に進行している患者が多いということかと思います。腎機能が体液量の調整が悪かったりすると心負荷も増大するのでBNP産生も亢進されますので、腎か心かという切りわけが特に難しい病態だと思います。そういう患者さんの病態を分析的に診るのか否かというところが両者を選択するうえで重要であると思います。
BNPは受容体で捕捉され、その生理機能により心負荷を軽減する方向で機能し、心負荷が減ると産生が抑制されます。生理活性のある物質だけにこのようなサイクルの中にBNPは存在するものですが、NT-proBNPはホルモン産生中の残渣なので途中でこのサイクルから脱落します。
従ってNT‐proBNPはBNPの次に来るものというよりは、異なる性質を持つものと理解しています。ご参考まで。
ネットで偶然このブログを拝見させていただき、広範囲のご学識とご見識に感心いたしました。
ところで、BNPとNT‐proBNPですが、あまり知られていない決定的な相違点があります。それは代謝についてで、BNPがその受容体(特にクリアランス受容体)でほとんどが代謝されるのに対して、NT‐proBNPは100%腎代謝であるということです(GFR60位から影響を受けます)。
心臓の検査として疾患や臓器特異性を求めるならばBNPが有用ですし、腎機能も併せて観察するにはNT‐proBNPが役立つように思います。
腎機能が悪くなると心血管系も悪くなるということを考えると、同じ患者で心臓と腎臓の病気が同時に進行している患者が多いということかと思います。腎機能が体液量の調整が悪かったりすると心負荷も増大するのでBNP産生も亢進されますので、腎か心かという切りわけが特に難しい病態だと思います。そういう患者さんの病態を分析的に診るのか否かというところが両者を選択するうえで重要であると思います。
BNPは受容体で捕捉され、その生理機能により心負荷を軽減する方向で機能し、心負荷が減ると産生が抑制されます。生理活性のある物質だけにこのようなサイクルの中にBNPは存在するものですが、NT-proBNPはホルモン産生中の残渣なので途中でこのサイクルから脱落します。
従ってNT‐proBNPはBNPの次に来るものというよりは、異なる性質を持つものと理解しています。ご参考まで。
Posted by Kof at 2008年12月25日 09:22
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