2008年12月02日
耳鳴りパンフ
Ⅰ どのくらいの人が耳鳴りしているのでしょうか?
人間ドックの結果では
『聴力は正常でも 男性9%、女性12%に耳鳴り』ある。
スウェーデンでの統計で
市民の41%は 静かな所でだけ耳鳴りを感じる。
23% あまりひどくないが耳鳴りあり、
18%は 生活上支障をきたすこともあり
13%は 睡眠障害をきたすほどで、
2% 重症の耳鳴りで困っている。
いう調査結果がある。
Ⅱ どうして耳鳴りは起きるのですか?
定義:『音源のない音の知覚』
しかし耳鳴りが起こる仕組みはよくわかっていません。
耳鳴りを訴える患者さんに難聴が伴っていることが多く、
耳鳴りと感じている音と同じ質の音に対する難聴があり、
『音は聴こえにくいのに、耳鳴の音は聴こえる』ことが生じます。
耳鳴りは音が入ってないのに音が伝わる経路にある細胞が
何らかの障害を受け、通常とは異なった異常な興奮を起こし、
耳鳴りとして脳が感じるとされます。
そのため
①音がしないのに耳鳴りが聴こえるのは、
耳が病気でなくても起こることがあります。
言い換えると耳鳴りがしても異常があったり病気だとは限りません。
心臓の鼓動や血管の中を血液が流れる音、
顎関節など動かすと聞える筋肉の動く音や、
入れ歯のきしむ音などが聞えるのですが、
あたりが騒々しいと周囲の雑音でこれらが消されてしまい聞えません。
一方 貝殻を耳にあてると海の音が聞えたり、
耳の穴に指を入れるとザーという血液が流れる音が聞えたり、
周りで音がしない部屋では誰でもシーンという耳鳴りが聞えます。
耳鳴りの中には心配のない耳鳴りも多く占めています。
Ⅲ.原因としては
耳鳴りを起す病気 このような病気がないか調べます。
外耳:外耳炎、異物、耳垢、外耳道真珠腫
中耳:急性中耳炎、滲出性中耳炎、慢性中耳炎、外傷性鼓膜穿孔
真珠腫性中耳炎、
耳管:耳管炎、耳管狭窄、耳管開放症(耳閉感、自声強聴、呼吸性耳鳴)
内耳:内耳炎、内耳性難聴、老人性難聴、薬物性難聴、突発性難聴、
低音障害型感音難聴、メニエール病、(急性)音響外傷、騒音難聴
脳:頭部外傷、脳動脈瘤、脳動静脈奇型、脳腫瘍、聴神経腫瘍、
神経血管圧迫症候群(パチッとはじける耳鳴と瞬間的なめまい)
内科:高血圧、低血圧、貧血、多血症、脱水、糖尿病、甲状腺疾患、
心疾患、うっ血性心不全、利尿剤など薬剤による耳鳴、
筋肉・関節:頸椎疾患、肩こり、緊張型頭痛、顎関節症
神経:不眠症、うつ状態、不安神経症、自律神経失調症、精神疾患
Ⅳ.検査はどんなことをするのですか?
耳鼻科での検査 鼓膜鏡診察の上で、耳鳴問診、
聞えの検査(聴力検査、ティンパノグラム、精密聴力検査、耳小骨筋反射)、
聴性脳幹反射(ABR)、脳CT、MRI、などを行ないます。
Ⅳ 治療法はどんなものがありますか?
まず原因となった疾患があれば その治療を行いますが、
治療には 静かな状態を避けることが第一です。
ア)まず原因となった疾患があれば その治療を行ないます。
イ)検査で “心配のいらない耳鳴”と診断されれば、
耳鳴を無視するのが一番良い方法です。
ウ)静かなところだけで耳鳴を感じるなら、
気分を変え リラックスさせる軽い体操や運動をしたり、
音楽をかけたり、FMラジオを聴いたり、会話をしたり、
楽しいことをしたり考えたりして、自己暗示をかけるように
耳鳴を忘れてしまう方法が薬の副作用を心配しないで済みます。
エ)耳鳴が気になり眠れない方は、
少しのお酒で眠れる方はお酒でもいいですが、睡眠導入剤を。
オ)それでも気になり眠れない方や不安が強くなる方は、
安定剤やさらに抗うつ薬も使用してみます。
どんな薬も耳鳴治療法も60-80%の改善率といわれ、
耳鳴を完全に止めるのではなく、耳鳴があることにより、何が困るのか
この困ることを改善できないかを目指すのが耳鼻科の仕事です。
それ以外には下記のような治療法がなされております。
カ)マスカー療法:
一日に2-3時間 耳鳴と同じかそれ以上の音を聞くことにより
遮蔽することで耳鳴を感じなくさせる方法、
キ)TRT療法:
ノイズジェネレターを用いて耳鳴より小さい音で、
耳鳴と向き合い、耳鳴から注意をそらし、順応し耳鳴を
受け入れていくようにする方法。
約80%の人に効果ありますが、耳鳴を完全になくなることだけ
求めている方には適応はありません。
6万3000円の耳掛型補聴器のようなもので、心地よい雑音を
耳に入れ日に6-8時間使用する方法です。
ク)キシロカイン静注法:
不整脈の薬で点滴静注することにより、一時的に耳鳴を
止める方法です。
Ⅴ.予防はありますか?
①耳の健康に注意する。耳垢のとりすぎ・掃除のし過ぎを避ける。
大きすぎる音を避ける。騒音の下では耳栓をする。
②肩こりをほぐすよう軽い運動をする。
③良く寝る。しっかり寝る。気持ちも休めるようにする。
生活リズムを整える。
④血圧を上げないよう うす味に努める。
⑤たばこ・カフェイン・コーヒー・紅茶・お酒・チョコレートなどの
刺激物で耳鳴りがひどくなる方も多いので 摂りすぎないようにする。
⑥アスピリンや頭痛薬・痛み止めの薬による耳鳴りも多いので
使いすぎないように
⑦虫歯・顎関節・かみ合わせの異常に注意する。
人間ドックの結果では
『聴力は正常でも 男性9%、女性12%に耳鳴り』ある。
スウェーデンでの統計で
市民の41%は 静かな所でだけ耳鳴りを感じる。
23% あまりひどくないが耳鳴りあり、
18%は 生活上支障をきたすこともあり
13%は 睡眠障害をきたすほどで、
2% 重症の耳鳴りで困っている。
いう調査結果がある。
Ⅱ どうして耳鳴りは起きるのですか?
定義:『音源のない音の知覚』
しかし耳鳴りが起こる仕組みはよくわかっていません。
耳鳴りを訴える患者さんに難聴が伴っていることが多く、
耳鳴りと感じている音と同じ質の音に対する難聴があり、
『音は聴こえにくいのに、耳鳴の音は聴こえる』ことが生じます。
耳鳴りは音が入ってないのに音が伝わる経路にある細胞が
何らかの障害を受け、通常とは異なった異常な興奮を起こし、
耳鳴りとして脳が感じるとされます。
そのため
①音がしないのに耳鳴りが聴こえるのは、
耳が病気でなくても起こることがあります。
言い換えると耳鳴りがしても異常があったり病気だとは限りません。
心臓の鼓動や血管の中を血液が流れる音、
顎関節など動かすと聞える筋肉の動く音や、
入れ歯のきしむ音などが聞えるのですが、
あたりが騒々しいと周囲の雑音でこれらが消されてしまい聞えません。
一方 貝殻を耳にあてると海の音が聞えたり、
耳の穴に指を入れるとザーという血液が流れる音が聞えたり、
周りで音がしない部屋では誰でもシーンという耳鳴りが聞えます。
耳鳴りの中には心配のない耳鳴りも多く占めています。
Ⅲ.原因としては
耳鳴りを起す病気 このような病気がないか調べます。
外耳:外耳炎、異物、耳垢、外耳道真珠腫
中耳:急性中耳炎、滲出性中耳炎、慢性中耳炎、外傷性鼓膜穿孔
真珠腫性中耳炎、
耳管:耳管炎、耳管狭窄、耳管開放症(耳閉感、自声強聴、呼吸性耳鳴)
内耳:内耳炎、内耳性難聴、老人性難聴、薬物性難聴、突発性難聴、
低音障害型感音難聴、メニエール病、(急性)音響外傷、騒音難聴
脳:頭部外傷、脳動脈瘤、脳動静脈奇型、脳腫瘍、聴神経腫瘍、
神経血管圧迫症候群(パチッとはじける耳鳴と瞬間的なめまい)
内科:高血圧、低血圧、貧血、多血症、脱水、糖尿病、甲状腺疾患、
心疾患、うっ血性心不全、利尿剤など薬剤による耳鳴、
筋肉・関節:頸椎疾患、肩こり、緊張型頭痛、顎関節症
神経:不眠症、うつ状態、不安神経症、自律神経失調症、精神疾患
Ⅳ.検査はどんなことをするのですか?
耳鼻科での検査 鼓膜鏡診察の上で、耳鳴問診、
聞えの検査(聴力検査、ティンパノグラム、精密聴力検査、耳小骨筋反射)、
聴性脳幹反射(ABR)、脳CT、MRI、などを行ないます。
Ⅳ 治療法はどんなものがありますか?
まず原因となった疾患があれば その治療を行いますが、
治療には 静かな状態を避けることが第一です。
ア)まず原因となった疾患があれば その治療を行ないます。
イ)検査で “心配のいらない耳鳴”と診断されれば、
耳鳴を無視するのが一番良い方法です。
ウ)静かなところだけで耳鳴を感じるなら、
気分を変え リラックスさせる軽い体操や運動をしたり、
音楽をかけたり、FMラジオを聴いたり、会話をしたり、
楽しいことをしたり考えたりして、自己暗示をかけるように
耳鳴を忘れてしまう方法が薬の副作用を心配しないで済みます。
エ)耳鳴が気になり眠れない方は、
少しのお酒で眠れる方はお酒でもいいですが、睡眠導入剤を。
オ)それでも気になり眠れない方や不安が強くなる方は、
安定剤やさらに抗うつ薬も使用してみます。
どんな薬も耳鳴治療法も60-80%の改善率といわれ、
耳鳴を完全に止めるのではなく、耳鳴があることにより、何が困るのか
この困ることを改善できないかを目指すのが耳鼻科の仕事です。
それ以外には下記のような治療法がなされております。
カ)マスカー療法:
一日に2-3時間 耳鳴と同じかそれ以上の音を聞くことにより
遮蔽することで耳鳴を感じなくさせる方法、
キ)TRT療法:
ノイズジェネレターを用いて耳鳴より小さい音で、
耳鳴と向き合い、耳鳴から注意をそらし、順応し耳鳴を
受け入れていくようにする方法。
約80%の人に効果ありますが、耳鳴を完全になくなることだけ
求めている方には適応はありません。
6万3000円の耳掛型補聴器のようなもので、心地よい雑音を
耳に入れ日に6-8時間使用する方法です。
ク)キシロカイン静注法:
不整脈の薬で点滴静注することにより、一時的に耳鳴を
止める方法です。
Ⅴ.予防はありますか?
①耳の健康に注意する。耳垢のとりすぎ・掃除のし過ぎを避ける。
大きすぎる音を避ける。騒音の下では耳栓をする。
②肩こりをほぐすよう軽い運動をする。
③良く寝る。しっかり寝る。気持ちも休めるようにする。
生活リズムを整える。
④血圧を上げないよう うす味に努める。
⑤たばこ・カフェイン・コーヒー・紅茶・お酒・チョコレートなどの
刺激物で耳鳴りがひどくなる方も多いので 摂りすぎないようにする。
⑥アスピリンや頭痛薬・痛み止めの薬による耳鳴りも多いので
使いすぎないように
⑦虫歯・顎関節・かみ合わせの異常に注意する。
Posted by かんずりキムチ at 09:05│Comments(0)
│耳鼻科
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